メルカリのコメントに思うところあり。しえるです。
私はメルカリに不要になったものをまったり出品しています。
(招待コード「NAARQR」を使ってメルカリを始めると500円分ポイントがもらえます)
これまで取り引き数は48回、売り上げは累計10万円間近です。
出品していると、たまに値引き交渉されることがあります。
快く応じる時もあれば、丁重にお断りする時もあるのですが、この差ってなんだと思うでしょうか?
正直、客観的に見てなかなかに横暴なことを言ってくる方が後を絶ちません。
私自身は価格に納得したものばかり手を出すのであまり値引き交渉をしないのですが、今日は出品者側の視点で感じたこと、値決めの基準や値引き交渉に対する私の感覚について書いていきたいと思います。
ちなみに私は数字も論理的思考も苦手ですので、ただただ経験値を溜めた肌感中心です。
【メルカリ出品者の値決めの思い】フリマアプリの値引き交渉が下手な人が多すぎる件。
- 【メルカリ出品者の値決めの思い】フリマアプリの値引き交渉が下手な人が多すぎる件。
それじゃ値引きできるものもできないと思う
最低限の礼儀を
最低限のマナーとして相手に敬意を払って、礼儀正しくお願いした方がいいと思います。
初めてのお店に行っていきなり「これ半額でちょうだい!」と言ってる人がいたら、なんだこいつ?って感じですよね。
たいていは追い返されるのが関の山です。
ただ丁寧にすればいいというわけでもない
だからといって丁寧な言葉を使えばいいという問題でもありません。
1番肝心なのは、交渉の中身です。
「あなたのお金を100万円お譲りいただけないでしょうか?」
いきなり赤の他人からこう言われて譲る人は少ないと思います。
丁寧に話していても、中身が下品であれば、それは下品です。
これはお仕事の取り引きや身内への交渉など日常生活にも通じるものですが、価格の設定も値引き交渉も「いかに相手を納得させるか」が大事だと思います。
フリマサイトと言えど、相手は1人の店主である
メルカリ内には、せどり業者(転売ヤー)もいれば、私のように個人で断捨離出品している人もいます。
世の中にいろんなお店や会社があるように、いろんな出品者がいて、1人1人が店主のようなものです。
値引きに対する考え方も店主それぞれとなります。
私自身はどちらかというと値引きに応じる方だと思います。
各商品に対してどのくらいの利益を最低確保するのかのラインに加えて、出品の最低売価(手間に対する対価)を念頭にだいたい枠決めして出品しているので、相談されれば多少は検討する余地があります。
でも人なので、少しでも嫌だなと思ったらお断りします。
プロフィールは読んでおいた方が安全
たとえば道に迷って誰かに聞きたい時、声をかけやすそうな人を選んだりしますよね?
顔が見えない分、プロフィールがその出品者の顔代わりとなります。
プロフィールに色々書いてある人は、どのような方なのかがより見えてきますし、値引きについても触れていることが多いです。
全員がプロフィールを読まないのと同様に、出品者側も皆が「相手がプロフィールを読むとは限らない」という心構えでいるとは限らないので、書いてあるのにそぐわないことを言ってくる輩は相手にされないこともあるでしょう。
価格設定について考えること(売価設定の基準)
出品にあたって、価格決めはとても大事だと思います。
高すぎると買ってもらえませんし、安すぎては利益になりません。
たいていの人は利益を得るため、わざわざ手間をかけて商品の売買に取り組んでいます。
利益とは、売価から販売にかかる原価を引いたもので、商売の基礎とも言えます。
売り上げがあっても利益がなければ、赤字のようなものです。
私は梱包費、送料、システム利用料といったかかる費用を考えて原価をはじき出し、そしてその原価をもとに、商品の状態含めた現在の想定価値を考えながら売価を決めています。
商品価値はメルカリの出品相場、公式や大手通販サイトの販売価格、自身がそのジャンルに詳しければ希少価値などの肌感も加味して、それなりに色々調べて判断しています。(思い入れがあるほど、冷静な判断が難しいですね…)
このような感覚は、自分で利益率含めて自由に値決めするタイプの営業をしていて、見積もりする時の基礎的な考え方を学べたおかげで身につきました。
会社やお店でも同様に、高すぎたら買ってもらえないが、安すぎたら利益を削ることになり、製造や仕入れコストを下げなければなりません。
会社だとお金を稼ぐための集団なので、営業が値引きするのはある意味簡単ですが、その分他部署が尻ぬぐいに悲鳴を上げることになるというわけですね。
ですからより多く稼いで利益をもたらしていくために、ひとつひとつの値段をいかに攻めた金額でキープするかを考えるようになります。
最初からギリギリの値段をつけてしまうと、それ以上の価格勝負には参加できなくなりますし、コストが上がった時に簡単に赤字になってしまいます。
なので、これより下げてはいけないという底値を決めておいて、他の出方に対応できるよう余裕を持たせて価格を決めるというわけです。
それと同時に、たいていはライバルがいるので、自分に出せる手札の中で、いったいどんなメリットを提示すれば買ってもらえるのか?と工夫をこらします。
コメントがつく=需要があると受け取る
少なくとも私はこう考えています。
いいねをもらうことは、興味を持っている人がいるということ。
さらにコメントをわざわざ書いてくるということは、前向きに購入を検討している人がいるということだと思います。
その時点で商品に需要があるので、わざわざ大幅な値引きをする必要性を感じなくなります。
だいたいこういうものは、この世にたった1人だけってことはないのが多いので、1人いたらほかにもお客さんが見込めると考えます。
だから端数切り捨てくらいのおまけはしても、むやみやたらに言い値を聞く必要はないので、だったら普通に買ってくれるお客さんを待とうってなります。
1人1人出品にかける思いは違う
もちろんここに書いているのは私個人の意見なので、違う考え方の人もいっぱいいるでしょう。
多く買ってもらうために安く設定する薄利多売タイプから、一切交渉に応じない人、値引きされるのを想定して少し上乗せして設定する人まで様々です。
中にはあまり深く考えずに安くしたら、送料が頭から抜けていて大赤字になってどうしよう!なんて方も見かけます。
私自身は、ゴミとして捨てるはずだったものの出品ばかりのゆるめなお小遣い稼ぎとして、メルカリに出品しているので、ある程度の融通は利く部類だと思います。
需要があると思えば高めに設定しますが、日常使いしていたものや需要が低めだと感じれば、普通に買うよりはお得な送料込みの価格にしていることが多いです。
普通に買った場合に比べて、私のところで買うとどんなメリットがあるのか?を示すために参考価格も掲載しています。
このように売価ひとつに出品者の力量やいろんな思惑が詰まっています。
そしてある程度、取り引き数を成立させていて評価もされている方は場慣れしていると思いますので、少なくとも私と同程度以上のことは考えて取り組まれているのではないでしょうか?
値引きしてほしいなら出品者の気持ちを想像する
上記のように、売りたいから率先して購入者以上の手間ひまかけて出品しています。
もちろん売れなければ売価の見直しもありますが、そうやって色々鑑みて決めた売価ですから、出した時点ではそれくらいの価値があるだろうと思っています。
それに対して大幅な値下げを要求されても、出品者側からすれば、なんで見ず知らずのあなたに理由もなくいっぱい安くしてあげなきゃいけないんですか?って話です。
「少しお安くしてもらえませんか?」の酷さ
こういう聞き方をされる方がよくいます。
ある意味、自分で価格を設定できる融通さがあると考えることもできます。
しかし、私はこう思うんです。
なんで出品者が、わざわざ自分の時間を使って、自分の身を削る額を考える手間をかけなくてはいけないんでしょう?
出品者にとって、お金も時間も手間もマイナスしかなくないですか?
なかなか売れないものならまだしも、通常の状態で喜んで値引きする人はいないと思います。
自分の手は汚さず、ふわったとした投げかけで相手から奪うものが多いこの言葉は、鬼畜もいいところですね。
せめて自分で希望価格を提示するくらいの手間をかけてくれれば、出品者はそれに対してイエスかノーの判断をすればいいだけになるので、考える内容が少し楽になるのではないでしょうか。
この言葉を言われたら5%引きにするとか、底値の設定を決めている出品者もいるかもしれません。
しかしそもそも、この言葉が求めているのは「この人はどのくらいを求めているのか?何円だったら納得してもらえそうなのか?」と値決めと似た手間を出品者にかけさせ、悩ませたあげくに自らの利益を削る自傷行為のようなものであり、そんなの面倒以外の何物でもありません。
出品者のメリットを考える
YouTuberのヒカルが「メリットの法則」と言って、人は皆自分のメリットのために動くという話をしていました。
「優しくしようと思って優しくしている人はいない、誰かを助ける時も自分の心を痛めないためである」というもので、これは一理あるなぁって思います。
↓この動画の2:07あたりで話しています。
過去最長の夏休み特番 ロールスロイスで24時間生活〜これがヒカルと相馬のラスト?借金200万円返済終了スペシャル
つまり相手に余裕があり、メリットだと感じているうちは動いてくれる可能性があるということです。
なぜなら「購入する」という行為は出品者にとってメリットだからです。
しかし、値引きとは出品者の利益を削ることになりますから、出品者からすれば余裕を奪われるデメリットです。
そこに手間が増えれば増えるほど、デメリットが追加されていきます。
デメリットの量が出品者の許容範囲を超えれば、この人とのやりとりはデメリットと判断されてしまいます。
余裕があるうちは「おまけしてあげてもいいかな」という思いがあっても、ラインを超えれば「この人には売りたくない」に簡単に変わります。
「〇〇円で即決購入します」は特にメリットと感じない
じゃあ別にあなたに買われなくてもいいですって思うだけです。
その結果売れなかったとしても、私はそう思ってしまいがちです。
出品者も生身の人間で、感情によっても左右される
中にはどんな値引き交渉でも不快に思わない方もいるかもしれません。
しかし多くの方は無礼な相手や無茶ぶりに、いい気はしないのではないでしょうか?
見ず知らずの他人相手なら尚更のことです。
これまで書いてきたとおり、出品者は一定の手間ひまをかけて出品してるわけですからね。
そもそも値引きをお願いされること自体を不快に感じる人も多くいるようです。
冷やかしを受けているのに近い感覚ではないでしょうか?
何にも動じないレアな相手を前提に考えるのではなく、出品者は「値引きされないに越したことはない」と考えていると思っていた方が汎用性は高いはずです。
ただでさえデメリットなことを、上から来られたら反発心はより生まれやすくなります。
そして、こういった言動は、自分の信用度に繋がります。
一度「この人は無礼」と売りたくない相手認定されたら、その後、交渉が通る可能性は限りなく低くなります。
もしその方が別の欲しいものを売り出していて、まとめ買いとか交渉したくてもきっと聞く耳を持ってくれなくなるでしょう。
なんせ下手したらブロックされちゃいますから。
ブロックされることを覚悟の上ならいいですが、大幅すぎる値下げは購入機会を失い、自分の信用も地に落ちる大博打となる可能性は高いのではないでしょうか。
売価の総額と割引率のバランスを考える
10,000円近い値をつけた商品に対して「2,500円にしていただけませんか?」と言われたことがありました。
いきなりの75%オフのお願いです。私は閉店セールでもしているのでしょうか?
以前、チケット譲渡でも似たような感覚で
「1,000円で最前列のチケット譲ってください☆」
と軽く書き込んでいる方を見かけたことがあります。
10,000円のチケットで競争率が高く落選続出、行けるだけでも儲けもののプレミアっぷりだったので、当時ドン引きしながら「何言ってるんだろう?この人」と思ったこともありました。
こういう相手の立場を全無視の自分都合な申し出は、印象最悪です。
私なら、お断りを入れる手間すら惜しく感じるのでスルーします。
また割引額や売価を、単体の金額で考えるのも危険です。
同じ額の割引でも、元の金額によって割合が変わってくるからです。
たとえば同じ100円引きでも
300円の100円引き=約33%オフ
500円の100円引き=20%オフ
1,000円の100円引き=10%オフ
このように割引率は変わってきます。
たかが100円引き、されど100円引きです。
ちなみにメルカリボックスの解答もざっと見てみましたが、対応するとしたら多くても10%=1割引きまでと考えている方が多いようでした。
そして、数百円という少額への値引き交渉も不快率が高くなる傾向にあります。
ちょっとくらいいいじゃんと思うかもしれませんが、こちらからすれば、すでに総額がちょっとなんだよっていう話です。
格安単価均一ショップでセールを要求しているのと同じという感覚です。
納得すれば値引きします
私は最大で2,000円値引きしたことがあります。
表面に毛羽立ちが見られるスカートを出品した際、修繕費分として2,000円引きをお願いされました。
こちらとしては毛羽立ちがあるのを承知していただける方に買っていただければという思いは元々持っており、そこへ具体的にどういった方法で修繕を図りたく「このくらいの値段がかかるのでその分お値引きしていただけませんか?」と提示されたのです。
具体的な方法を示してくれたので、私は費用の相場を調べることができます。
そこで相場からかけ離れた額だったなら、私は相場を提示して再交渉したでしょう。
本当にそうしてくれているだろうと受け取っていますが、正直実際にクリーニング屋に出したのかどうかは知るよしはありません。
もしかしたらクリーニング出して、転売される可能性だって0じゃないですね。
それでも、ただ私が納得できる理由があればいいのです。
そしてこちらからすれば、修繕してでも欲しいと思ってくれる人だから、きっと大事にしてくれるんだろうなぁと思うこともできます。
どちらにしろ私はクリーニングに出す手間を取る気はなかったわけですし、相手の言葉から大事に使ってくれそうだって気持ちが伝わってきたと思って、快く受けたわけですから。
大事にしてくれるならと多少優しくなるのが人間ってものです。
実際にあった値引き交渉でお断りした例
1.999円→650円にしてほしい
定価で買うと本体500円、詰め換え分が350円が2点入った3点セットです。
全部買った場合、税込みで合計1,320円となるものを、本体が使用品となるため、実質新品である詰め換え2点と送料分くらいのお値段に設定しています。
本来なら本体がないと使えないところを実質タダで手に入れられるようなものです。
それに対して要求の35%オフも十分に大きく感じますが、私の印象としては参考価格を基準にしているので、半額にしろと言われているのに等しいです。
2.2,888円→2,400円にしてほしい
こちらは新品未開封の化粧品で、公式サイトの通販で買うと3,080円、単品で買った場合は送料込みで3,630円かかる商品でした。
それを送料込みで、公式の価格より気持ちお安く提示しております。
この旨はすべて商品説明にも示しており、公式サイトで買うのと比べて742円もお得になっています。
そこへ来たのが「2,400円でお譲りしていただけませんでしょうか?」の一言でした。
まったく同じ商品の開封品が2,300円で出品されているようなレベルです。
箱に若干折り目がついていたくらいしかデメリットがない新品を、なぜ私はそこからさらに488円も意味なく安くしなければならないのでしょうか?
ちなみにこちらは当初の提示価格である2,888円で別の方にご購入いただきました。
以上、イチ出品者目線の話でした。
人は見ず知らずの相手に意味もなく、自分の身を削ってまで優しくしません。
大幅な値下げを要求するなら、こちらを納得させてみせてくださいというものです。
でも論破してくる相手は、不快なので抵抗します。
相手を気持ちよく納得させれば、もしかしたら快く応じてくれるかもしれません。
私の意見は値引き交渉を肯定するものでも、成功を保証するものでもありませんが、今後やりとりする際に考え方の参考となれば幸いです。
余談:値引き交渉を減らせた話。
私の場合、プロフィール文に「特に理由もなく売価の1割を超えるような大幅な値下げ依頼は応じかねます。」という1文を足してから、無茶なコメントの件数が一気に減りました。
自分が何をやられると不快に思うのか、具体的に売価の1割超=大幅と感じるという目安を明記したのが功を奏したのではないかと考えています。
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