草凪みずほ画業20周年記念 暁のヨナ大原画展
@池袋サンシャインシティ 文化会館2F 展示ホールD(東京都豊島区)
会期:2023.12.22〜2024.1.9
営業時間:10:00〜18:00(最終入場17:30)
池袋サンシャインシティで開かれている「草凪みずほ画業20周年記念 暁のヨナ大原画展」に行ってきました
ゼノとハクが好き。しえるです。
私の大好きな少女漫画のひとつに『暁のヨナ』があります。
現在42巻まで出ている中でまだ40巻までしか読めていませんが、箱入り娘だったヨナ姫がたくましく成長していく姿や周りの人々の謎に包まれた思惑などストーリーが面白いし、登場するキャラたちがみな魅力的だし、それを表現する高い画力が素晴らしい作品です。
ある日、録画したナイトスクープを見ていたら「暁のヨナ大原画展」のCMが流れて!!?となり、翌日にはチケットを買いに行ってました。
サンシャインシティの文化会館へ
池袋駅に広告が出ていました。会社員の冬休みを避けようと思ったけど、学生が冬休み入ってるからか池袋は結局平日でも人多めでしたね、
サンシャインシティの奥にある、以前書いた古代オリエント博物館も入っている文化会館へ。
2階に上がるとロールバナーが飾られており、右手奥に受付が。
12月中はサンシャインシティでキャラグッズが当たる抽選会をやっているようです。
入ってすぐは写真撮影OKエリア
受付でビジュアルチケットをもらいました。絵柄はランダムで全6種。
作者の草凪みずほさんからのコメントもありました。
主要キャラの人物紹介。
年表で見ると濃厚すぎるヨナの旅路。原画見ながらも思ったけど、40巻を超えて序盤のほうがだいぶ記憶抜けてきているなぁ。
半立体ジオラマの大陸地図。
日替わりのAR
ARの読み込みでミニキャラと一緒に撮影ができました。
どのキャラが出てくるかは日替わりなのだそうです。
1つのコードにつき2キャラ撮影できます。
最初スライドしたらできると聞いて、スマホを横に動かしたらそうじゃなくスワイプのことで、ミニキャラをスワイプすると別の絵に切り替わりました。
ミニキャラは動かすことができるので、ジオラマ地図と組み合わせて撮影したりもできます。
AR読み込みには「COCOAR」というアプリが必要なので、事前にインストールしておくといいと思います。
ボリュームたっぷりすぎる素晴らしい原画展でした
原画は四龍集め、火の部族、水の部族、斉国、真国、千州、南戒などストーリーに沿って、それぞれボリュームたっぷりに展示されており、懐かしさがこみあげてきてエモかったです。
ずいぶんと記憶の彼方に行ってしまっていた部分もあって、それだけ歩んできたんだというヨナ達の歴史を感じますね。
範囲が最初から最近まで網羅していて、現在42巻まで出ているうち、40巻まで読んでいるので南戒帝国編のことは知っているのですが、まだ読んでいない部分も出てきて、それも展開が明らかなシーンだったので「あ……」となったりもしました。
途中までしか読んでなくて、ネタバレを知りたくない方は要注意です。
ずっと原画展の準備〜
— 草凪みずほ (@KusanagiMizuho) 2023年10月14日
文化祭準備が3ヶ月夜中まで居残りしても終わらないみたいな感じ
グッズたくさん作ってます
キービジュアルにスウォンいませんが、別で描き下ろしあります〜
スタッフ様お世話になっております本当にお疲れ様です🙏 pic.twitter.com/iHo868Gpwc
草凪さんの絵は線がキレイで、色使いや装飾も素敵なうえに表情まで豊かで、じっくり惹きこまれてしまいました。特に笑顔の絵はたまらなく好きだなぁ。
旗は使いまわしてるようだったけど、この多勢の軍は全部描いてるの?!とか、ふだんトーン貼ってる部分の着物の柄ほぼ手描きマジかとか、ふだんマンガを読んでいる時には気に留めていなかった細かい部分に気づかされ、ビックリさせられることも多かったです。
中には18日かけたカラー絵があったのも驚いたなぁw
暁のヨナ42巻は来月10/20発売になります。
— 草凪みずほ (@KusanagiMizuho) 2023年9月29日
カバーイラストはこちら。241〜246話収録。
特装版、書店特典などはありませんが、初版帯にはヨナとハクのショートボイスドラマが付いているので、気になる方はぜひ紙の初版を手に入れて下さい🌸
同時発売の花ゆめ22号付録は千州編のボイスドラマです〜 pic.twitter.com/9SkFe21ApG
ふだんアオ(リス)のようなデフォルメっぽい動物のイメージが強かったけど、スズメとかタカとかリアルな動物の絵も美しくてたまらなく、見惚れてしまいました。
カラー作成の流れ。空がなかなか思ったように塗れないな。最初は塗りたいとこ以外にマスキング、カラーインクと透明水彩絵の具で着彩、最後にコピックマルチライナーのワイン色でペン入れ pic.twitter.com/N2BmXC49Rx
— 草凪みずほ (@KusanagiMizuho) 2017年4月22日
人によって塗り方って全然違うと思いますが、雪みたいな白い部分はホワイトで描いてるのかと思いきや何も塗ってなくて驚いたり、1つの絵の中でも線画に複数色使われていて、袖の装飾など一部分だけでも線が細かく色分けされていて衝撃を受けたりもしました。
あとでXのメイキングを見てマスキング多用しているのかなぁとか、最後にペン入れしてるんだ!とか、コピックマルチライナーを使ってるんだなどわかって、自分の中で繋がっていくのが面白かったです。
カラー絵の雰囲気もずいぶん変わったなぁと認識はしていましたが、線の色が変わったり全体の色が淡くなったり、髪などの塗り方のシンプル化してる以外に、そもそもの画材も変えていたのだそうで、最初はカラーインク(ドクターマーチン)を使っていたけど、今は透明水彩(シュミンケ ホラダム)中心に移行していっているとのこと。
カラーインクの色褪せ…こんな感じになってた。ピンクは薄く、紫なんかは消えてしまう(1枚目は原画でなくコピーなのでこれも色が薄いのですが)さらに古くなると15年前の夢幻スパイラルは肌が蛍光黄色に(・・;)赤や紺色はセーフ…
— 草凪みずほ (@KusanagiMizuho) 2020年8月31日
暗所で保管しててもこうなるので、光に当てると消える儚い画材です pic.twitter.com/NlRFLffB87
カラーインクは色の鮮やかさは気に入っているけど、色あせてしまうのがネックなのだそう。
それでも発色の魅力から空などカラーインクを使い続けている部分もあるようで、使い分けてる話も面白かったです。
私は落書きは好きだったけどめんどくさがりが高じて絵を描かなくなった人で、色塗りまで辿りつくことが少なく、特にアナログ画材には苦手意識があって詳しくないのですが、カラーインクで描かれた絵、透明水彩で描かれた絵、コピックで描かれた絵、アクリルガッシュ(ターナー)で描かれた絵が最後に紹介されていて、知識がなくても目に見えて比較できるので、画材の違いがわかりやすかったです。
コピック塗りはサイン色紙など小さい絵を描く時くらいしか使わないそうで、貴重なものを見られました。
画集表紙メイキング pic.twitter.com/4jWzf6zNvg
— 草凪みずほ (@KusanagiMizuho) 2023年12月28日
週刊誌や月刊誌という大判で定期的にじっくりマンガを読んでいた学生時代と違って、大人になってからは単行本の発売日すら気にすることもなければ、ストーリーを追うことが主となって、マンガの絵をじっくり見ることも少なくなったなぁと感じます。
でも今回たくさんの原画を見てで改めて、短い期間で人の手によって描かれ、しかもそれだけでなくストーリーの展開を考えている漫画家ってすごすぎる仕事だよなぁと感じました。
いやぁ~眼福でした。
撮影OKスポットもたっぷり
今回展示されている原画はすべて撮影禁止ですが、撮影OKなスポットがたくさん用意されていました。
暗黒龍とゆかいな腹へり達の野営地をイメージしたフォトスポット。
水の部族領のフォトスポット。座って記念撮影もできます。
近くに実際のヨナとリリのイラストも展示されていました。
いろんなキャラの等身大アクリルスタンドも点在。
プッキューの森。
アオとホーちゃんがかわいくてたまりませんでした。
等身大立像、会場マップを把握していなかったばかりに…
事前のクラウドファンディングでの支援を受けて作られた等身大立像たち。
金州編の先にあるこのエリアは像の周りを1周できて、ゼノ過去編と南戒帝国編の2つの進路があるのですが、どうやら私だいぶやらかしたようで、像をグルグル回って見ていたらゼノ過去編のほうに向かうのを忘れて、展示内容の半分くらい見逃して帰ってきたことにこれを書いている今気がつきました……マジかよ、私もつるびくんじゃん。泣
ちなみに半分しか見てなくても満足度は非常に高く、それだけでも1時間以上いたので、だいぶボリュームたっぷりです。
あのボリュームや諸々のこだわりようを考えるとチケットが安く感じますね。
立像はバランスが…特に首から肩あたりとか違和感があって、ちょっと怖かったなw
肩に乗るプッキュー(アオ)はかわいかったです。
チケット&物販
チケットはローソンチケットやLoppi、もしくは現地の当日券売り場で買えます。
私は事前にローソンのLoppiで購入していたので、前売り券価格・手数料なしで安く済みました。
展示の最後には物販エリアが広がっています。
グッズの種類は豊富で、特に複製原画がそれぞれの絵に合わせたデザインマットやついていたり、額のデザインが変えられていたりして、デザイン性が高くて素敵でした。