素敵な曲に出会えるとうれしい。しえるです。
今日はTikTokで歌声に惹かれて注目するようになったキタニタツヤさんを紹介したいと思います。
キタニタツヤさんはヨルシカのサポートベースを務めている方ですが、フロントマンとしてもたいへん魅力あふれる人物で、今注目しているアーティストの1人です。
【TikTokで注目したシンガーソングライター】魅力ある歌声や風刺のきいたシニカルな世界観の表現者:キタニタツヤ
元々はボカロP出身
元々は「こんにちは谷田さん」名義でボカロPとして曲をアップしていました。
ちなみにボカロ曲とは「初音ミク」や「鏡音リン・レン」といったラインナップを持つ音声合成ソフト「VOCALOID(ボーカロイド)」を使って作成された曲を指します。
ボカロを使って曲をアップする人のことをボカロPと呼びます。
「シャルル」でブレイクしたバルーンさんが須田景凪名義の本名で歌いだしたことに影響を受けて、キタニタツヤさんも自分で歌い始めたのだそうです。
自分で歌うのはめんどくさかったらしいですが、歌声が何よりも魅力で欠かせない重要なピースだと思うので、歌い始めてくれて本当によかったです。笑
メルさんの「翡翠のまち」のremixが元の曲とは全然違いますが、とても美しくて好きです。
ボカロP出身アーティストの総合力が高いのは、皆が自身でレコーディングのほとんどをこなしてきており、作曲や演奏だけでなく『SONGLAND』で目にしてきた編曲の部分も全部自分でやったことで世界観づくりやプロデュース力が上がるのだと感じました。
真善美や正義の時代への風刺がきいた世界観
彼は音楽のメジャーシーンをめざしているそうですが、結構攻めた曲も多いです。
昨年リリースされた最新アルバム「DEMAGOG」は「煽動」の意味を持ち、「みんなを引っ張っていく強い人」のイメージで日常の嫌なことに立ち向かう曲を集めたのだそう。
このアルバムは、日常や社会の中にある嫌なことをたくさん切り取った作品なんです。嫌なことって、実は誰とも共有できないと思っていて。「こんなことがあってさ」と話すことはできるし、「わかる」と言ってもらえることもあるけど、両者の中にある“嫌なこと”の本質は似ているようで違うし、自分で解決するしかない。自分の弱さを指摘して「立ち上がれよ」と煽動してくれる人がいればいいけど、そういう人もいない。つまり最後は自分でなんとかするしかないし、自分で自分を煽動してほしいという気持ちも込めてますね、「DEMAGOG」というタイトルには。
昨日書いた『シャーマンキング』にも通じるものがあると感じるのですが、人間社会の歪さと同時に、そこから抜け出すのは自分自身というメッセージも多大に含まれています。
MVにもこだわりを感じます
キタニタツヤさんは曲づくりをする際、コンセプトなどを企画書で固めてから始めるのだそうで、MVにも世界観や物語が1つ1つ、丁寧につくり込まれている印象があります。
King GnuもアートワークやMVを手がけるクリエイティブチーム「PERIMETRON」とタッグを組んでいるように、今はより音楽と映像は表現者にとって切り離せない存在となっている流れを感じます。
「逃走劇」はカネコアツシさんの漫画『EVOL(イーヴォ)』とコラボ。
コラボに至った経緯が対談で紹介されていますが、タイミングも方向性もバッチリの相思相愛な様子が窺えます。
「人間みたいね」は衝撃を受けました。
曲・MV全体に、真善美を追求する社会の、上っ面の建前による綺麗事の歪さが見事に描かれているように感じます。
大好きな曲の1つ「トリガーハッピー」は珍しい縦型のMV。
ライブでも落ちることのないハイパフォーマンス
私は邦楽が大好きですが、興味を持ってライブ映像を見たときに、ライブならではの、音源以上の感動を味わえる機会が減っていることを日頃残念に感じています。
しかしキタニタツヤさんのライブ映像はとてもカッコよくて、この方はライブならではのカッコよさを表現できる方なのではないかと思います。
まだ生でお目にかかれたことはないですが、ゆくゆくはライブを観に行きたいですね。
「DEMGAGOG」をつくった3人の対談動画もとても面白いです。
ドラムのMattさんは、インスタでカバー動画をあげてくれたところからプレイを気に入って繋がったのだそう。
ライブ映像でも力強くカッコイイドラムが素敵でした。
ピアノのHacchanさんはヨルシカでのサポート仲間で、ヨルシカのピアノが好きだったからこの方だったんだ~という感じで興味深く動画を見ていました。
TikTokだとカバーも楽しめます
@inunohone ももんがーっ ##暗闇坂むささび変化 ##はっぴいえんど ##弾き語り ##歌 ##HAPPYEND
♬ オリジナル楽曲 - キタニタツヤ
TikTokではYouTubeで見られないカバーが多くアップされていて、違う一面を楽しむことができるので、こちらもまたオススメです。