脳内想像力が皆無。しえるです。
人間って物事を自分の中に取り入れたり、表現したりするのに、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の「五感」を使用しますよね。
何を使うと覚えやすいかや、何を使うと表現しやすいかは人それぞれで、それを「認知特性」と呼ぶのだそうです。
この「認知特性」は自分の勉強の仕方にも繋がってくるし、自分が何を得意かを知ったり、どんなメディアや売り込み方が自分に向いているかを考えるのにも役立ちますよね。
そう考えると人生のあらゆる点においてずっと切り離せないものであり、この「認知特性」を自覚することってめちゃくちゃ大事だなと思いました。
催眠術にかからなかったことから「自分の認知特性」を認識することは大事だなと思った話。
催眠術で気がついた自身のイメージによる想像力の欠如
昨夜、DJ社長が催眠術師のDaiさんという方とコラボしていました。
朝倉未来さんとのコラボとかでも効果が覿面(てきめん)すぎて驚いてしまいます。
しかし、ライブ配信内でもいくつか催眠術を披露してくれたんですけど、私は全然かからなかったんですね。
というのも「頭の中にレモンをイメージしてください」という指示が実行できなかったんです。
認知の仕方は人それぞれ
たとえば「りんご」を思い浮かべるとします。
「りんご」「リンゴ」「林檎」「Apple」といった文字や発音。
形、色、味、食感、硬さ、重さ、大きさ、におい。
人によって何をもって「りんご」を思い出すかは変わってきます。
私はまず「りんご」の文字面や発音から入って、「食べ物」「フルーツ」といった情報に連鎖していきます。
味やにおいについては考えすらしませんでした。
これだけでも得意分野や思考回路がわかってきそうな気がしますね。
視覚(目)
脳内アウトプットができない
昔から「イメージする」というのが苦手だなぁとは思っていたのですが、今回の催眠術でようやく「全然できない」ことに気がつきました。笑
どんなにレモンを考えても、頭の中は無なんです。
脳内にレモンが出てこないから、切ることも、断面も想像ができません。
だから百貨店に「檸檬」を置く感覚がつかめなかったのかもしれませんね。
でも「全然できない」と考えたら、全部がつながったんです。
さかのぼって考えてみても、小さい頃から本を読んでいても情景描写などはあまり気にしておらず、どちらかというとストーリー展開や心理描写を重視していた気がします。
中高生になるにつれて、挿絵のない小説は想像が必要な空想世界の話よりも、時代物や推理小説、現代物を好んで読んでいくようになりました。
インプットは視覚からが多い
でも想像はできないけど、情報の吸収源としては視覚による部分がとても大きいと思います。
視力もよいので、目で見たもので存在を認知・認識することが多いです。
海外ドラマや映画も字幕で見るのが好きで、今でこそ英語に興味を持ち始めて聞こうとするようになりましたが、昔は完全に字幕と映像にしか意識がいっていませんでした。
思い出を残すために…
自分で見たものを覚えてはいるけど、頭の中に構築ができないというのは、会えば誰か判断できるけど、別れたあとは顔を全然思い出せないということ。
好きな人の顔すらまったく思い浮かべられないので、本当に好きなのかなぁ?と何度も悩んだりしたものです。笑
そんな性質だから写真を撮るのが好きなのかな?と考えたのが、この記事を書くきっかけとなりました。
元々子どもの頃から写真を撮るのが好きだったのもありますが、私にとっては記憶定着という意味もかなり大きいです。
写真を撮ってばかりの人に「そんなに撮っても見返さないでしょ」みたいなことを揶揄される方もいますが、私は自分で撮った写真を見返すのが大好きです。
Instagramや写真の日記アプリとか定期的に眺めていますし、写真を見ることで当時の出来事や感じたことを思い出すことができます。
昔、阿蘇山や九重連山で見た紅葉があまりにも美しくて衝撃を受けたのですが、写真を撮らなかったので光景が全然思い出せません。
すごい迫力だったというなんとなくの感覚だけは残っているのですが、撮影を1枚もしなかったとに対していまだに後悔が残っており、もう1度観に行って写真に残したいと考えるほどです。
今思うと、居酒屋しんけいすいじゃくのマスターが、お客さんの顔を覚えるのに写真を撮らせてもらって、トークで送ることで顔と名前を一致させるという手法は、私にも向いてるかもしれません。
実物を見れば想像力が働く
脳内構築ができないから新しいものを一から生み出すのは苦手だけど、すでにあるものを組み合わせたり、整えたりするのは得意だったりします。
だからこそ洋服を買うのは店舗に行って試着しないと気が済みません。
実際に着た自分を見れば、こんなものと合わせられるなとインスピレーションが湧いていきますし、この服が友人に合いそう!などという妄想も膨らみます。
なのでどちらかというと、こういう服が欲しいと思って買いに行くより、一期一会の出会いを求めに行くことが多いです。
触覚(手など)
インプットには体を動かす
何かを覚えるのに、私は体を動かしてつかんでいくことが多いです。
たとえば私は幼い頃から漢字を覚えるのが好きで、一応漢検2級を持っているのですが、漢字を覚えるのにひたすら書きまくっていました。
英語のスペルを覚えるのも書いたり、キーボードを打つことで入ってきます。
以前、マンデラ効果の記事でも触れましたが、絵を描くことでどういう見た目をしていたかを覚えたりもします。
触り心地も重視
私は物を買う時、触り心地も重視しています。
触り心地のよい服やふとんが好きだし、ザラザラのお皿はどんなに見た目が好みでも使いたくありません。
なので、見た目と使い心地で選びたいものは、通販ではなく店舗での出会い待ちになります。
嗅覚(鼻)
私の中で香りは重要度が低いです。
人工的なにおいが苦手で、自然な花の香りや食べ物のおいしそうなにおいがしたら「いいな」と思うくらい。
世の中には香水や柔軟剤など、香りを重視する方は多くいらっしゃいますが、私にはない感覚です。
味覚(口・舌)
自分がおいしいと思ったお店を紹介すると喜んで気に入ってもらえるので、精度はいいのかなぁと感じています。
いろいろ食べ歩いてきた結果、味覚はさらに年々よくなっていると思います。
また、嫌いなものへの味覚は結構鋭いです。
おいしくない水道水やガチの期限切れなど食べたらアウトなものも味覚で判断できます。
以前実家で出されたドレッシングの酸味が強く、指摘したら期限切れだと判明したこともありました。
手が滑って入れすぎてしまったとかじゃない限り、味つけは適当にやっても大きく失敗することがほぼありません。
それでも食べただけでどうやって作ったかわかるほどのものは持ち合わせていません。
料理好きではないので、知識も圧倒的に足りないですし、それをどうにかする気もないです。
聴覚(耳)
私にとってはおそらく聴覚が1番凡人です。
曲が作れないとかだけじゃなくて、海外テレビ番組の『Songland』や『The Voice』を見ていると、1発でメロディーを覚えて、声や楽器で再現し、ブラッシュアップしているし、音程やリズムのズレへの気づき、コードの聞き取りなどが精密すぎて、機能が別物なんだなって感じます。
歌も楽器も音楽を聴く力も、全部少しずつしか積み重ねられず、上達にも時間がかかります。
でも繰り返し練習すれば上達するという感覚もあります。
五感による自分の認知特性を掘り下げるだけでも気づきが多い
自分を例に五感について掘り下げてみましたが、こうやって改めて振り返ってみると、自分の好き嫌いや行動がなぜそこに行きついたのかがよくわかるものですね。
私にとって1番長短が表れているのが視覚です。
相関関係を整理していったら、自分がなぜ写真を撮るメモ魔になったかにたどりついたのは新しい発見でした。
視覚重視で、編集するのが得意だから、写真や文字で表現するブログが気に入っているし、脳内想像ができないから新しいものをデザインするクリエイターは向いていません。
味覚だったら料理や食材に関わった方がいいと思いますし、聴覚だったらやはり音に関わる仕事が向いていると思います。
アスリートや職人さんは体を動かすのが得意とか手先が器用といった触覚と、観察力や動体視力が高いなどの視覚の組み合わせなどかもしれません。
自分に何が向いているかわからない時、得意なものがないと感じる時、今やっているものが自分に合っているかと悩んでいる時、自分の「認知特性」と照らし合わせてみると、何か新しい気づきがあるかもしれないと思った話でした。