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日本最古の学校で学ぶ孔子の「中庸」の教えと合格祈願マンホール:史跡足利学校(栃木県足利市)


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史跡足利学校

住所:〒326-0813 栃木県足利市昌平町2338

TEL:0284-41-2655

営業時間:9:00~ 定休日:第3水曜日 駐車場:太平記館 観光駐車場(無料)

アクセス:JR両毛線足利駅から徒歩約10分

※2020年10月現在の情報です。最新情報は公式サイト等をご確認ください。

www.city.ashikaga.tochigi.jp

日本最古の学校で学ぶ孔子の「中庸」の教えと合格祈願マンホール

創建されたのは奈良時代平安時代鎌倉時代など諸説ある足利学校

記録が確かなのは室町時代中期からとなりますが、どちらにしろ日本最古の学校なのは確実と考えられていて、孔子を始祖とする儒学を中心に易学・兵学・医学などを学ぶ場であり、多い時には3,000人の生徒がいたようです。

 

そんな足利学校を見に行きたいと思ったきっかけは、1つのマンホールでした。笑

合格祈願のマンホール

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外側の模様は「水が流れるように物事が良く進む」という意味の『易占いの卦』、内側は学徒が読めない字など紙に書いて結ぶと、ふりがなや注釈が添えられたという逸話の残る『字降松(かなふり松)』の松葉が描かれています。

 

この繊細な松葉の中には、漢数字の「五」が隠されていて、見つけて指でなぞることで「五を書く=ごをかく=合格」となり、穴に「落ちない」マンホールのフタに、表面の凹凸比を抑えて「滑らない」加工がされていることから、合格祈願できるマンホールとして知られています。

いざ日本最古の学校へ

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こちらの入徳門が足利学校の入り口となっています。

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参観料を払うと『入学証』がもらえます。

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儒学の始祖である孔子の像。

孔子にまつわるものが他にもあちこちで見られます。

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足利学校シンボルの学校門。日本で唯一、ただの「學校」と記されています。

学校といえば、足利学校しかなかったとされる所以ですね。

 

一説では「学」と「學」では厳密には意味が違うと考えられているようです。

「學」は上にある部分が人の手と見立てられ、複数の大人で子どもを引っ張り上げるという「支え」の要素を含んでおり、もう一方の「学」では支えがなくなり、子どもが主体的に学んでいるというものです。

 

単に昔は「学」という字がなかっただけともとれますが、字の違いにこだわりを持つ方もおられるようです。

字の簡略化にあたって、「学」に対する意味合いの変化があったかもと思うと面白いですね。

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杏壇(きょうだん)門の扉の彫刻文様が素敵でした。

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杏壇門の先にある孔子廟

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孔子が座っている像は珍しいらしいです。

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南北にある庭園は江戸時代中期に造られていた庭園を、発掘調査の結果や当時の絵図をもとに復元したものだそうです。

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左側:茅葺き屋根の『方丈』では、講義や学校行事などが行われていたようです。

右側:『庫裡(くり)』といって、台所や湯殿(ゆどの)のある学生たちの生活の場だったそうです。

 

明治初期に廃校となった足利学校は、先の庭園やこの方丈・庫裡などを失くしていましたが、1990年(平成2年)に復元されています。

今年2020年12月に復元30年を迎えるとのことで、茅葺き屋根の改修が課題となっているようです。

www.sankei.com

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炊事場などがあり、生活の様子が垣間見れますね。 

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孔子と高弟たちの像。

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座って勉強している姿が容易に想像できますね。

中庸を学ぶ『宥座之器』

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『宥座之器(ゆうざのき)』は、下には水が張られており、ひしゃくで中央の器に水を入れていくことができます。

 

写真のように器に水が入っていなかったり、水が少ない状態だと傾き、ちょうどよい量の時は水平にまっすぐ立ちます。

しかし、水を入れすぎてしまうと、ひっくり返って水がこぼれて最初の空の状態に戻ってしまいます。

 

つまり、やりすぎでもなく、やらなさすぎでもなく、過不足ない調和のとれた状態(=中庸)を示すのに具現化された道具となります。

 

この様子を見た孔子は、以下のように説いたとされています。

 「知を持つものは愚を自覚し、功績を持つものは謙譲の心をもち、力を持つものは恐れを忘れず、富があるものは謙遜を忘れずに正しい姿勢を保て。」

自身が愚かなことを知っているから賢くなることができます。

1つの功績に執着すると、過剰な驕りが生まれ、次への発展を止めてしまいます。

本当に力の強い者は、自分の力が与える恐れを知り、無暗やたらにはふるいません。

富を得た時、驕った態度をとっていると、いつか転覆してしまうでしょう。

足るを知る者は、寄付など社会貢献や環境保全に力を入れています。

皆、両極を体現することで、バランスをとっていますね。

 

「宥座(ゆうざ)」とは身近や身のまわりという意味で、孔子の「中庸(ちゅうよう)」の教えの象徴として、この道具を身近に置いておくことで戒めとしていたそうです。

 

まわりを見ずに自分を出しすぎて自己中心となってしまったり、自分を出せなさすぎて我慢して爆発してしまったり。

そんなことを繰り返してきたので、今の自分が1番意識しているのはまさにこの「中庸」だなと思います。

このブログ自体も過不足ない文章を目指しているのですが、つい文字数が多くなってしまいます。苦笑

短い文章で核心をつけるようになりたいものです…。

漢字テストと論語書写

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漢字テスト(足利学校漢字試験)や論語書写体験もできました。

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一応漢検2級持っているけど、定期的に触れていないと怪しくなってきますね…。

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こちらは字をなぞっていく書写体験。手が疲れて、無にはなれませんでした。

(私が無になれる作業は、フォトショップのマスクでの切り抜きや地図作成です。)

スタンプ

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地図

 


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